■目次■
酒
料理酒
料理酒には、塩や砂糖などの添加物が含まれ、飲用できないように作られています。
料理酒を使う場合には塩や砂糖の分量を加減しなければなりません。
日本酒に比べて、米の風味は感じないので、味に物足りなさがあります。
最近では『純米料理酒』のように米の風味を主張した料理酒も市販されています。
日本酒
日本酒を使う場合には、『純米酒』を使うと米の旨みや風味を感じることができます。
【使い方】
酒類は料理に風味を足すだけでなく、『脱臭効果』『味を染み込みやすくする』『肉類を柔らかくする』『魚をふっくらさせる』などの用途があります。
臭みの強い魚などは酒に浸して数時間置くことで生臭みを消してくれます。
(商品紹介)
料理のために作られた日本酒です。
料理酒ではないので、添加物は含まれていません。
『日本酒を使いたいけど何を使ってよいかわからない』と言う人にはオススメです。
料理用ワイン
【赤】
料理用ワインとして売られているものは、飲用のものとは異なります。
料理用赤ワインは一般のワインに比べてアルコール度が高く、ブドウ果成分が多い為、肉類をおいしく仕上げます。
【使い方】
『肉料理』『煮込み』『ステーキソース』『トマト系ソース』『デミグラス』『ボロネーゼ』などに使います。
【白】
料理用白ワインは飲用と比べて糖分や酸味が少なく、魚介類の生臭さを消してくれます。
【使い方】
調理前の魚介の下処理に使ったり、『ブレゼ(蒸し焼き料理)』や『アクアパッツァ』『チーズソース』や『クリームソース』に使います。
フレンチのソース類には白ワインを使うものが多く存在します。
イタリアンでは『フランベ』の際によく使われます。
【保存】
料理用ワインは飲用と比べて糖分が少ないので、長く保存できます。
逆に飲用のワインは開封したあと『酸化』が早いので、長期に渡っての使用には不向きです。
(商品紹介)
その他酒類
基本的にはアルコール類なら何でも使えますが、原材料の違いによって風味は違ってきます。
風味に癖のある酒類は、料理には向き不向きがあるでしょう。
国によって名産品となるアルコールを使った料理も多く、中華なら『紹興酒』南米なら『テキーラ』ベルギーやドイツなら『ビール』などを使います。
フランスでは香り付けに『ブランデー』もよく使われ、デザートの隠し味にはリキュール(糖度の高い果実酒)なども多く使われています。
酒まとめ
酒類は風味を良くする目的以上に、素材に変化を起こす使い方が多いと言えます。
和食に使う場合は『煮きる』(アルコールを飛ばしてから使う)ことでアルコール臭さをなくし、風味だけを際立たせる調理法もあります。
『フランベ』という調理法にも酒類を使います。
アルコールを揮発させ、素材に香りを付けることが目的です。
ワイン、ブランデーのように香りの強いものを選びましょう。
またハーブを薫らせたい場合は、ハーブ類を入れた直後に『フランベ』すると、揮発によってよりハーブを薫らせることができます。
パスタソースなどのソース類にワインなどを加える際は、『フランベ』して炎を上げるとソースの味に臭みが残る場合があります。
風味を悪くしてしまうので、弱火から中火に火を落として、炎が上がらないように気を付けましょう。
みりん
みりんには『本みりん』と『みりん風調味料』の2つがあります。
これは似て非なるもので、大きな違いはアルコールが入っているかいないかです。
本みりん
【味と特徴】
『本みりん』にはアルコール度が14%程度、糖度は40%から50%含まれています。
また、オリゴ糖やブドウ糖などの糖類は砂糖(ショ糖)に比べて、甘味がマイルドなので、ほんのり甘味が欲しい時には砂糖ではなく『本みりん』を使うと良いでしょう。
【使い方】
本みりんはアルコールを含んでいるため、素材に味を染み込ませやすくします。
素材に『テリ』と『ツヤ』を出し、アルコール分と糖分が肉や魚の煮崩れを防止する効果を持っています。
そのため、チャーシューや角煮など、肉を柔らかくしたい場合には不向きです。
みりん風調味料
【味と特徴】
一方、『みりん風調味料』はアルコール度が1%未満、水飴や旨み調味料、香料などが調合されています。
アルコールがほとんど入ってないので、本みりんのように『煮きる』必要がなく、加熱しない料理にもそのまま使えるのが特徴です。
【使い方】
みりん風調味料にもブドウ糖など糖類が含まれているので、素材に『テリ』と『ツヤ』を出すことができます。
みりんまとめ
『本みりん』にはアルコールが含まれているため、敢えて『料理酒』を使う必要はありません。
レシピに『酒』『みりん』と書かれていても本みりんならそれだけで十分です。
『みりん風調味料』を使う場合は『料理酒』を合わせて使います。
コストは『本みりん』の方がやや高めなので、料理酒を持っていれば『みりん風調味料』でも十分です。
みりんの使い方がわからないと言う人が多いのですが、使い方にルールなんてありません。
自然な甘味と深みを出したいなら、どんな料理に使ったって良いのです。
最初は少量ずつ入れてみて、自分の好みの分量を見つけてください。
ソース
ウスターソース
イギリスが発祥とされ、元々は貯蔵品として作られた偶然の産物と言われています。
【原料】
『野菜(玉ねぎなど)』『果実』『食塩』『酢』『砂糖』『香辛料』
【味と特徴】
酸味が強く、野菜の旨み果実の甘味を備えています。
ウスターソースの元祖と言われる『リーペリンソース』が有名です。
『ブルドックソース』の場合、30%は酢。その他7種類のスパイスと野菜や果実で作られています。
ウスターソースは、実は『酸味を強調させる調味料』と言えます。
中濃ソース
ウスターソースに分類される種類の1つです。
ウスターに比べ濃度があるためトロミがあります。濃度は基準で定められています。
とんかつソースも基本的にはウスターと同じ分類で、中濃同様濃度は定められています。
ウスターに比べ、やや甘味の強いものもあります。
ソースまとめ
ウスターも、中濃も、とんかつソースも基本の味は同じで、ただ濃度が違うものと考えてください。
欧米では主に料理の隠し味に使います。
ほんのり酸味が欲しい時には酢ではなく、ウスターソースを加えても良いでしょう。
トマトケチャップ
【原料】
『トマト』『糖類』『醸造酢』『食塩』『香辛料』『玉ねぎ』など
【味と特徴】
トマトをベースとした甘味と酸味が特徴的です。
糖質は『100g中に約27g』と、成分の約1/4を占めているだけあって甘味を強く感じます。
日本では『カゴメ』『デルモンテ』『ハインツ』が有名です。
【カゴメ】
あっさりとした酸味と甘味のバランスが良く、クセの無い味わいです。どんな料理にも良い意味で邪魔をせず、料理を引き立てます。
【デルモンテ】
酸味がマイルドなので、甘みが際立ち、トマトの味がしっかりしています。甘味を強調させたい料理に向いています。
【ハインツ】
濃厚なトロミと酸味と甘味が強くスパイシーな味わい。存在感は抜群ですが、調味料としてはやや主張が強いかもしれません。
【使い方】
トマトケチャップは甘味と酸味の両方を兼ね備えているので、そのままでも十分にソースとして成立しますが、敢えて隠し味として使うことで味に深みを出すことができます。
『タイ料理』『中華料理』『デミグラス』『ステーキソース』『トマト系ソース』『カレー』などの隠し味に使うと良いでしょう。
マヨネーズ
【原料】
『酢』『植物油』『卵』『塩』
【味と特徴】
植物油が原料全体の 70%を占めているので、カロリーは高めですが、『糖質』はほとんど含まれていません。
そのまま使うことが多く、隠し味というよりは『味のメイン』となる存在感を持っています。
【使い方】
マヨネーズに他の調味料を足したり、スパイスを足したりなど、マヨネーズ自体の味を変化させて使います。
マヨネーズは主張が強い為、隠し味としては不向きかもしれません。
調味料としてではなく、油として使う方法や『つなぎの卵の代用』として使う方法など、『キューピー』が様々な使用法を提案しています。参考にしてみてください。
チリソース
トマトチリ
【原料】
『トマト加工品』 『食塩 』『砂糖 』『香辛料』『 酢』
【味と特徴】
トマトの風味があり、甘味のある酸味と辛味が特徴です。
【使い方】
『タコス』『タコミート』『炒め物』『煮込み』『カレー』など幅広く料理の辛みと旨みを出します。
チリペッパーソース
【原料】
『唐辛子』『酢』『塩』
【味と特徴】
『タバスコ』『ハバネロソース』『デスソース』などの種類があります。
酸味を強調した辛味が特徴です。
【使い方】
メインの原料である『唐辛子』の種類や量によって辛さに段階があり、ほんの少量でも尖った辛味を出してくれます。
『ピザ』『パスタ』などに直接かけて、辛味を強調したい時に使います。
シラチャーソース
タイのチリソースで、アメリカでブームとなり、日本でも話題になりました。
【原料】
『唐辛子』『酢』『にんにく』『砂糖』『塩』
【味と特徴】
唐辛子の辛味とにんにくの辛味が特徴で、タイの万能調味料と言うほど、味に辛味と深みを持たせます。
【使い方】
タイ料理はもちろん、ピザにパスタに肉料理に、唐辛子の代用として、辛味の隠し味として、様々な料理に使うことができます。
スイートチリソース
【原料】
『唐辛子』『酢』『砂糖』『にんにく』『食塩』『増粘剤』です。
【味と特徴】
スイートと言うくらいなので強い甘味の中にしっかりとした辛味と爽やかな酸味が特徴です。
【使い方】
ライムやパクチーと相性が良く、揚げ物や生春巻につけたり、チャーハン、鶏料理などに合わせるだけで、タイ料理の雰囲気を味合わせてくれます。
チリソースまとめ
ただ辛味を出したいだけなら『唐辛子』をそのまま使う方法もありますが、『チリソース』をうまく使えば、甘味や酸味など、深みのある辛味を簡単に加えることができます。
ナンプラー(魚醤)
【原料】
『カタクチイワシ』『塩』
醤油と言っても日本の醤油のように大豆や小麦などは使わず、魚を塩漬けし発酵させたものを濾過して作ります。
【味と特徴】
匂いに特徴があるため、苦手な人も多いでしょう。
ですが、使い方のコツをつかめば、これほど簡単に『旨み』を出せる醤油は他にありません。
【使い方】
中華、タイ料理に限らず、魚介料理やカレー、ソースやスープの隠し味に使えば独特の旨みと風味が出せます。
少量であれば匂いも気になりません。
買ったはいいけど使いきれないという人は、とりあえずどんな料理にも少量(小さじ1/2くらい)入れてみましょう。
例えば濃口醤油の分量を半分にして、残り半分はナンプラーを使うようにすれば、匂いを気にせず旨みを加えることができます。
顆粒 粉末調味料
味の素
【原料】
サトウキビの『糖蜜』に発酵菌を入れてグルタミン酸ナトリウムを作ります。
【特徴】
旨み成分『グルタミン酸』を含む調味料。
サッと一振で昆布だしと同じ『旨み成分』を簡単に加えることができる、優秀な調味料です。
【使い方】
何に入れても問題はありません。
『旨み』は出しても味の邪魔にはなりません。
コンソメ(洋風スープの素)
【原料】
『野菜エキス(オニオンエキスなど)』『肉エキス(ビーフ、チキン)』『香辛料』『砂糖』『塩』『醤油』など
【味と特徴】
『チキンコンソメ』『ビーフコンソメ』など肉のエキスの含有量で名前が変わります。
一般的な『コンソメ』とされる物は、野菜エキス、チキンエキス、ビーフエキスなどが入っています。
フレンチのコンソメスープをイメージして作られていますが、本来の物とは見た目も味も違います。
あくまでコンソメ風味を出す為の調味料とお考えください。
顆粒と固形がありますが、顆粒の方が量の調整が効くので便利です。
【使い方】
原材料を見ていただくとわかりますが、旨みと深みの要素がたくさん含まれています。
洋食に限らず和食や中華にも使えます。
塩味を加えつつ『旨み』『深み』を簡単に出せます。
フィッシュブイヨン
【原料】
『フィッシュエキス』『浅利エキス』『鰹エキス』『食塩』など
【特徴】
『ブイヨン』とは『だし』という意味なので、日本では『魚のだし』ということになります。
塩味と魚介の風味が特徴です。
同様に『フュメドポワソン』はフランス語で『魚介だし』という意味で、 ハインツから粉末スープとして市販されています。
【使い方】
フレンチの魚介料理に使われることが多く『ビスク』(甲殻類のだし)と合わせたり、『パエリア』や『クラムチャウダー』など、魚介系料理に『コク』と『旨み』を加えます。
中華調味料
オイスターソース
【原料】
『牡蠣エキス』『砂糖』『食塩』『醤油(大豆、小麦)』『魚醤』『酒』『発酵調味料』
【特徴】
調味料の成分のほとんどを含む、まさに旨みと深みを凝縮したソース。
牡蠣エキスはビタミンやミネラルを豊富に含んでいて、滋養強壮にも役立ちます。
ウスターソースとの大きな違いは酢が入っていないこと。
酸味が無いぶん『旨み』が際立ちます。
【使い方】
中華料理はもちろん、韓国料理、タイ料理、炒め物や煮物、カレーの隠し味として何にでも使える万能調味料です。
牡蠣の風味が強いので、入れすぎるとクセが強くなります。
がらスープの素(中華スープの素)
【原料】
『塩』『チキンエキス』『ポークエキス』『野菜エキス』『砂糖』『香辛料』など
【特徴】
『コンソメスープの素』に比べると塩味がやや強く、クセのない『旨み』があります。
スープにすると、中華スープのような風味があります。
『中華味の素』『シャンタン』やチューブ式のペースト状のものがあります。
【使い方】
中華料理全般、和風出汁、洋風スープの隠し味、野菜炒め、鶏肉料理の旨みを強調したい場合などに使います。
豆板醤
【原料】
『そら豆』『唐辛子』『食塩』『小麦』など
【特徴】
唐辛子の辛味をダイレクトに感じます。
唐辛子を発酵させているので、唐辛子そのものよりもしっかりとした『旨み』があります。
【使い方】
中華料理や韓国料理、カレーの辛味を足したいとき、唐辛子の代用など『辛味』の調味料としては万能です。
チリソースとの違いは『酸味』や『甘味』『スパイス』などは含まないので、純粋な『辛味』と『旨み』を強調できます。
甜麺醤
【原料】
日本では『味噌』『砂糖』『食塩』『醤油』『胡麻油』『発酵調味料』『酒』で作られています。
本来の甜麺醤(中華甘味噌) は味噌を使わず『小麦』『塩』『麹』を合わせて醸造します。
【特徴】
中華料理には欠かせない調味料の1つです。
日本で市販されているものは、甘味とコクがあり、ゴマ油の風味が特徴です。
そのまま素材を付けて味わうことができます。
【使い方】
『ジャージャー麺』『担々麺』『麻婆』『回鍋肉』などの中華料理に使います。
野菜炒めや肉料理、魚料理のソースなどに加えれば、簡単に甘味とコクのある中華風味になります。
豆板醤と合わせればコチュジャンの代用にもなります。
読んでくださってありがとうございました。