『おいしいお店を見つけたい!』
そんな時、つい頼りがちになってしまうグルメサイトの『クチコミランキング』
実際どれくらい信用できるのでしょう?
■目次■
クチコミランキングの信憑性
お店選びの際に評価点は少なからず気になってしまいますよね。
しかし良くみてみると、サイトによってはかなり信憑性に不安を感じる実態があります。
古いクチコミ
クチコミされた年数には私が確認した限り、古いもので2011年。(2020年現在)
もう9年も前の話です!
そんな古い情報も評価点には含まれています。
飲食店の大抵は3年くらいでメニューや働いているスタッフが入れ替わってますから、『当時から全く同じ評価のまま』とは言い難いでしょう。
例えば、最新の口コミが2017年で止まってるお店は、約3年間『クチコミする人がいなかった』ということになります。
その為、当時よりもお店の注目度や評価が下がっている可能性はありますよね。
クチコミランキングでお店選びをするなら、出来るだけ2~3年以内のクチコミを参考にしてみてください。
あからさまに良いことばかり書いてるクチコミは怪しい。
クチコミが多いから人気店というわけでもなさそうです。
某グルメサイトのクチコミの中には、明らかに同一人物と思われるアカウントのレビューが同日に何件も書き込まれていたり、同じ内容のクチコミを1日に何件もアップしていたり。
しかも評価はすべて5点で、なんと素晴らしいご意見ばかり。。。
『サクラ』ですね。
店の関係者でしょう。(このような行為を禁止しているサイトもあります。)
酷いのは、評価が1点や2点のレビューの後に、あからさまに5点を付けてきます。
低評価を高評価で相殺してお店のポイントを下げないようにする。まさに下衆な行為です。
クチコミランキングサイトにおいて評価点やクチコミがすべてと考えるのは、ユーザーにとっても飲食店にとっても有益ではないようです。
高評価と低評価が乖離(かいり)しているお店は要注意
【極端に離れることを『乖離(かいり)』と言います。】
例えば、
同じお店なのに5点を付ける人もいれば、1点、2点を付ける人もいる。
つまりそのお店を高評価する人がいれば低評価する人がいる。
いわゆる『高評価と低評価の乖離』という事態が多く見られるのです。
お店のトップペーシで評価点が3点の店のクチコミを見て見ましょう。
全員が評価3点を付けているなら『ああ、この店は3点の店か』と納得できます。
しかし5点を付ける人が半分、1点を付ける人が半分で3点だったら、正直判断に困ります。
どっちのクチコミを信用したらいいの?
『結局行ってみなきゃわかんない。』
となってしまいます。
ちなみに
評価点は『総クチコミ数』にも影響する場合があるので、尚更良い悪いの判断がむずかしくなります。(各サイトの計測方法によります。)
このような評価の乖離があるお店の判断は、高い評価のレビューを参考にするよりは、低い評価を付けた人がお店のどんな所が気に入らなくて低評価なのかを見た方が参考になりそうです。
評価点の基準って?
『食べログ』のFAQにこんなやりとりがあります。
【Q.「3.5点以上のお店は満足できる」って本当?】
【A. 3.5点以上のお店は、影響度を持つユーザーの、高い評価の口コミが集まった、満足できる確率の高いお店です。
食べログは、各ユーザーの影響度によって重み付けされた評価を元に、独自のアルゴリズムでお店ごとの点数を算出しています。3.5点以上のお店は複数の影響度の強いユーザーが高い評価を付けたお店です。ぜひ、気になるお店にいくつか行ってみてください。食べログで3.5点以上の評価がついているお店は満足できることを実感いただけるはずです。 】
(出典 食べログ)
食べログでは3.5点以上は優良店のようです。
『じゃあ3.5点以下はどうなの?』
そこでクチコミを見てみました。
あるユーザーは評価点は3点であっても、良いことばかり書いています。しかも『また来たい』とのこと。
あるユーザーは評価点2.5点と低評価。しかしクレーム的な要素がない人もいれば、『もう来ないだろう』という人などさまざま。
結局、その店にストレスがなければ、評価点は低くても『良いお店』と感じる人がいるようです。おそらくは、もっと良いお店を他に知ってるから、そこと比べると点数が低いということでしょう。
評価が2点でも3点でも、人によっては『良いお店』と感じているようです。
どうやら評価点はユーザーがそれぞれの基準を持っていて、点数が低いからといって『その店の満足度が低い』と判断するのは間違っているようです。
つまり評価点に確固たる基準はないということになります。
客単価別評価点
4‚000円
私が見た限り、『評価の乖離』が起こりやすいお店に【客単価4‚000円~】というのがあげられます。
客単価4‚000円以上は高額と感じる人が増えるせいか、ちょっとしたお店の落ち度や店員の粗相にも悪い印象を持ち、評価のハードルがグンと上がるようです。
ここをクリアしてるお店は高評価です。
3‚000円
客単価3‚000円前後になると、『安い、旨い』がキーワードになるようです。この2つをクリアしていれば高評価になります。
2‚000円
客単価2‚000円は妥協ラインのようです。
客単価2‚000円前後だと少々の粗相があっても『まぁ安いからしょうがない』と妥協する人が多く、評価点にあまり影響はないといった感じでした。
味が良ければ『安い』と感じるギャップの振り幅が大きいので高評価になります。
5‚000円~
ちなみに客単価5‚000円以上のお店のほとんどは、評価点3.7点~4.8点の高得点でした。
稀にただただ高いだけのお店もあるので注意して見てみましょう。
専門店はほぼ間違いない
やはり専門店の評価は高いと感じましたね。
専門店とは、韓国、中華料理、焼き肉、ステーキ、鰻、手羽先、串焼き、カレーインド料理、ブランド肉、鍋、もつ、ラーメン等々。
食べたいものを食べに行くわけですから、満足度が高いのは当然。
お店自体の評価のハードルも下がります。
なにより、1つのことに特化しているので、お店の食材へのこだわりも強く、味が悪いことはほとんどありません。
当然ですが、多くの専門店は高評価が付けられていました。
また専門店でなくても『看板商品』がしっかりあるお店は、それ目当てでお店に足を運ぶ人が多く、やはり満足度は高いようです。
ユーザーのお店に対するクチコミのまとめ
複数の人気グルメサイトの中から私が気になったクチコミをまとめてみました。
お店の選定は、
全国各地
客単価2‚000円~5‚000円のお店
業態、業種はランダムです。
『料理が美味しい』
『料理の火入れが絶妙』
『料理に品がある』
『丁寧な仕事をしている』
など、料理に関する高い評価が多く見受けられました。
高評価なクチコミ
高評価料理編
『料理の味が良い』
『料理にボリュームがある』
やはりこの2つのワードを一番目にしましたね。これは飲食店の武器です。
『食材にこだわりがある』
『専門店にも関わらず他の料理もおいしい』
これは私も思う節があります。
その店の料理人の腕が良いのでしょう。
また行きたくなります。
『料理に意外性があるが、食べたらおいしかった(ギャップ)』
見た目が斬新だったり見慣れない食材や組合せを使って話題性を狙う店はあります。
大抵は迷走して失敗するケースが多い中で、『おいしかった』という評価は素晴らしい。
『料理が不味くても安いから満足』
とにかく安いから良いというクチコミは多かったです。
『何を食べても料金均一(1品500円以下)』
味はともかく、会計はわかりやすいですよね。
『お代わり自由のものがある(ご飯やパン、スープなど)』
『肉料理なのに飲んで食べてお腹いっぱいなのに3‚000円いかない』
どちらも良心的なお店です。
高評価ドリンク編
『安いのに酒が濃い』
最近はハイボールを飲む人が多いようで、味の『濃い』『薄い』は店によって大分差があるようです。安くて濃いなら良心的ですよね。
『とにかくビールがうまい』
ビール、ワイン、日本酒、それぞれに特化しているお店は評価が高いようです
高評価接客編
『接客が素晴らしかった』
『店員さんが元気はつらつで対応してくれたので自分も元気が出てきた』
『こんなお店に是非1度行ってみたい』って思っちゃうようなレビューですね。
『店員さんからのアプローチが良かった』
『お代わりを聞きに来てくれた』
一見当たり前のように聞こえますが、実際にやっているスタッフさんは少ないかもしれません。
『席に着くと店員さんが丁寧にお店のコンセプトやおすすめ等を説明してくれた』
これは大事なサービスの1つです。素晴らしいことです。すべての飲食店員にマネして貰いたいなぁ。
『臨機応変な対応をしてくれた』
『融通を聞いてくれる』といったクチコミもありました。
『店員さんの愛想が良く、おしゃべりできて楽しかった』
店員さんが気さくで明るく、話しやすい雰囲気だと注文もしやすくなります。ついつい頼み過ぎちゃうこともありますね。
高評価お店編
『コスパが良い』
『居心地が良い』
この2つのクチコミが多かったですね。以下のようなクチコミをする人もいました。
『居心地が良く、つい長居してしまい、予定していた2件目のお店に行く必要がなくなった』
よほど居心地が良かったのでしょうか。やはり、居心地が良いお店は『強い』ってことですかね。
『雰囲気が良い』
『店内からの眺めが良い』
まぁこれらは人の感覚によりますかね。
『お得感があった』
支払った金額以上に満足度を得るにはお店に相当のサービス力があったのでしょう。素晴らしいことです。
『トイレのアメニティグッズが充実している』
『帰り際に口直しのアイテムを用意してくてれいる』
例えどんなものでもあれば嬉しいです。
低評価なクチコミ
低評価なクチコミのほとんどは店員への『接客に対する不満』が目立ちました。
このようなお店に対しては『もう行きません』と言う人がほとんどです。
低評価な料理編
『料理の提供が遅い』
『熱い料理が冷めていた』
『料理の見た目が悪いうえに味が悪い』
以上は最も多かったクチコミです。
『火加減や味付けにムラがあり過ぎる』
このクチコミの人の場合、同じ皿の同じ焼き鳥なのに塩加減や火加減が違ったみたいです。
『ドライアイス等のいらない演出』
これやってるお店多いですよね。
このクチコミの写真見ましたけど、刺し身盛りの皿の真ん中に小さいコバチに入ったドライアイス。うん、いらないかも...
『料理の量は多いが完成度が低い』
高評価のクチコミにも『ボリュームが多い』というコメントがありましたが、ただ量が多いだけじゃダメってことですね。
『明らかに既製品と冷凍食品しか使ってない』
うーん、、、
『当店自慢の~とうたっている割にはそうでもない』
これはねぇ、、、お店自身がハードル上げちゃってますからね。
せめて自慢の1品だけでも食べる側の期待を超えて貰いたいですよね。
『飲み放題が安いせいか料理の量が少ない』
コース料理の量が少ないということですね。
飲み放題のドリンクって限定されてますよね?
原価の高いもの(生ビールとか)は含まれていないから飲み放題なのです。
ですから飲み放題が安いのは当たり前です。
この場合、単に料理が少ないと思っていいですよ。
『〆料理の前にデザートが出てきた。しかもアイスだった』
コース料理あるあるです。
この方、もうアイス食べるしかなかったようです。
優しい人です。
私だったら『〆が来てない』って突き返しますけどね。(笑)
『次の料理忘れてるんじゃないかくらい料理が出てこない』
これもコースあるあるですね。
気づいたらすぐに店員さんに言いましょう。
コース料理に対する不満は結構多かったです。お店によっては単品注文のほうが確実というクチコミも多数ありました。
『痛んだ料理を出された上、その後の対応が悪かった』
炊き込みご飯だったらしいですよ。
最悪ですね。
そもそも腐ったものを出しますかね?
ご飯って毎日炊くものですよ。
まさかとは思いますが、、、コワイです。
低評価ドリンク編
『炭酸が弱い、抜けている』
『酒が薄い』
『グラスの汚れが目立つ』
以上です。。。
低評価接客編
『せっかく料理がおいしいのに接客が悪い』
うーん、、、もったいないっ!
『店に入ると店員が誰もいない、気づいて貰えない、案内されない』
『目があっても声を掛けられない』
『お待ちくださいの一言もない』
入店時あるあるですね。
入り口って大体レジありますよね。
誰もいないってヤバくないですか?
『店員の雰囲気、身なり(頭髪の色など)が店の雰囲気に合ってない』
ド派手な髪色バンドマン風のお兄さんが焼き鳥焼いてたそうです。(笑)
別にいいかな、、、
『スタッフの対応が棒読みで笑顔なし』
接客業に向いてないんですかね。
棒読み、笑顔なし、せめてどっちかだけなら。。。
『メニューに対する質問の答えが曖昧』
これもありがちですね。
『お待ちください』って店長に聞きに行っちゃうやつです。自分が働いているお店のメニューくらいはちゃんと勉強しておいて欲しいです。
『ベテラン風のこなれた店員の態度が悪く余計な知識をひけらかしてきた』
確かにこういう人はどこの店にも1人くらいはいますよね。
この方はこうも言っていました。
『新人の子のほうが真面目で一生懸命さが伝わったので、十分知識を補っていた』
なるほどです。
『1人客に対する対応が悪い、隅っこの席に追いやられた』
こういうクチコミ結構見ました。
ほんとに酷い話です。なんでですかね?
『1人だと客単価が低いからしょうがないか』って諦めてる人もいましたよ。
『店員の人数が少な過ぎて店が回ってない』
『スタッフの顔が全員しんどそう』
『スタッフの人数が少なすぎて辛そうに見える』
言ってることはみんな同じです。飲食業界って人手不足なところがありますからね。
あとはブラックか。。。
低評価お店編
『コスパが悪い』
これは難しいところですね。
その人の満足度や感じ方にもよりますし。
そう感じたならしょうがないです。
『スタッフ教育がなってない』
『アルバイトの能力差がありすぎる』
『チェーン店は接客や商品提供速度にムラがある』
『チェーン店は働いてる人の質で料理や接客に大分違いがある』
ほとんど同じようなことですね。
店長、料理長さんの責任です。
『メニューの写真やうたい文句、タイトルと実物のギャップが酷い』
見た目や量があまりにも違う場合はキャンセルや返金が可能です。
(ただし、メニューに『写真はイメージです』と書かれている場合は難しいかもしれません。)
『会計やコースのシステムがよくわからなかった。最初にちゃんと説明して欲しかった』
よくわからない飲食店システムには気を付けましょう。
『予約人数の変更に対応できていなかった』
この方、無理やり高さの違うテーブルをくっつけて席を用意されたみたいです。
こんなのもあります。
『予約しているのに入り口で待たされた』
これも飲食店ではよくあります。
そもそも予約が通っていないとか、間違えて別の客を通してしまって席がないとか、テーブルセッティングができてないとか。
予約のトラブルは結構多いようです。
最近はネット予約が主流です。飲食店によっては予約確認の電話をくれる場合もあるようですが。
心配な方は当日改めて電話したほうがよいでしょう。
『雰囲気や料理は良いがとにかくトイレが汚なかった』
これは私も嫌です。
『個室とうたっているのに隣の席との間に薄いしきりが1枚あるだけでした』
個室の定義はお店の判断で『個室』と言ってるだけですから、私達が思ってる個室の感覚とは大分違います。
予約のときによく確認するか、余裕があるなら下見に行くのが確実です。
まとめ
同じお店のクチコミでも評価点は千差万別。
その日の混雑状況やその場のスタッフの質に左右される場合があります。
評価点やクチコミだけではお店の良し悪しを判断するのは難しいようです。
結局、満足度は自分の身をもって体験しないとわからないってことです。
飲食店側はもっとお客様の心に寄り添った仕事をすることです。評価点はあくまでも結果論です。
個人的に『食べログ』は他のグルメサイトに比べて参考になると感じました。
流石はトップグルメレビューサイトと言ったところでしょう。
結論!
評価点やクチコミを100%信用するのではなく、あくまでも参考程度にして、上手にグルメレビューサイトを利用しましょう。
読んでくださってありがとうございました。