◼️目次◼️
熱中症とは?
長い時間高温環境の中にいると、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れ、体内の調整機能がうまく働かなくなることで発症します。
たとえ室内であっても高温環境下にある場合は発症することがあります。
めまいや立ちくらみ、頭痛、嘔吐などの症状がある場合は、涼しい場所で安静にして、しっかり水分補給をしましょう。
日常的な水分補給
人間は何もしなくても、1日に1200mlの水分が失われています。
喉の渇きを感じなくても、こまめな水分補給は必要です。
日常的に水分摂取量(水の補給)が少ない人はたくさんいます。
喉が乾いて初めて水を飲むではダメです。
体調にも影響がでます。
本来人は1日あたり1.5L~2Lの水分補給が必要です。
夏場や特に寝ている間は大量に水分が失われています。
起床後にコップ1杯の水を飲む習慣をつけると良いでしょう。
快適な室内温度
エアコンなどを使って、室内を適温に保ちましょう。
26~28℃に設定します。
室内でも熱中症になるので、無理や我慢はやめましょう。
激しい運動はしない
最も暑い時間帯(午後12時~15時)は外を出歩いたり、運動することは避けましょう。
また運動後は水分補給と普段より多く休憩をとりましょう。
体調管理
疲労や体調不良は熱中症の発症リスクを高めます。
まずは、適度な運動としっかり栄養を摂って熱中症に負けない体作りから始めましょう。
熱中症予防に効果的な栄養素
カリウム
汗をかくと塩分(ナトリウム)とカリウムも一緒に排泄されます。
カリウムが不足すると細胞内に脱水症状が起こります。
この状態は重要臓器の細胞機能障害の原因となり、熱中症の回復を遅らせます。
カリウムは筋肉の収縮を助ける働きがあるので、日常的に摂取することで熱中症にかかった時の回復力を高めることができます。
カリウムを多く含む食材
とろろ昆布(4800mg) 唐辛子(2800mg)
鰹節(940mg) 豆味噌(930mg)
アボカド(720mg) ひきわり納豆(700mg)
大和芋(590mg) 里芋(560mg)
にんにく(530mg) エリンギ(460mg)
鶏ササミ(420mg)
(100㌘中、含有量の多い順)
1日のカリウム摂取量の目安は18歳以上男性で2500mg18歳以上女性は2000mgです。
ナトリウム(塩分の摂り方)
ナトリウムは多量の発汗で不足すると、疲労感、食欲不振を起こします。
熱中症にならない為には水分と塩分を適度に摂取することが大切です。
しかし涼しい室内にいて、あまり汗をかいていないようなら、塩分の過剰摂取となり、高血圧の原因となるので気を付けましょう。
ナトリウムを多く含む食材
塩(39000mg) 昆布茶(粉)(19000mg)
顆粒風味調味料(16000mg)
梅干し(8700mg) 醤油(濃口)(5700mg)
味噌(米赤5100mg、米白4900mg)
オイスターソース(4500mg)
カップ麺(2700mg) イカ塩か(2700mg)
ビーフジャーキー(1900mg)
パルメザンチーズ(1500mg)
(100㌘中、含有量の多い順)
1日のナトリウム摂取量の目安は、18歳以上男性では8.0g未満、18歳以上女性では1日7.0g未満です。
⚠️塩分の摂り過ぎには注意しましょう。
ビタミンB1は汗からも喪失するため毎日摂取する必要があります。
タバコやお酒もビタミンB1の不足を招く原因のひとつです。
不足すると糖質を分解することができず、疲労物質である乳酸などが溜まり、疲れやすくなります。
食欲不振、疲労感、倦怠感、進行すると手足のしびれ、むくみ、動悸などを発症します。
また、ビタミンB1は疲労物質を分解するので疲れにくい体を作ります。
ビタミンB1を多く含む食材
インスタントラーメン(1.46mg)
豚ヒレ(0.98mg) 豚モモ、ハム(0.90mg)
焼豚(0.85mg) タラコ(焼)(0.77mg)
ウナギ(蒲焼き)(0.75mg) 海苔(0.69mg)
豚ロース(0.69mg)
カップラーメン(0.68mg)
鰹節(0.55mg) 唐辛子(0.50mg)
(100㌘中、含有量の多い順)
1日のビタミンB1摂取量の目安は、18歳以上男性で1.4mg、18歳以上女性は1.1mgです。
玉ねぎやにんにくに含まれる『アリシン』はビタミンB1と一緒にとることで、効率よく栄養素が吸収され熱中症予防にはより効果的です。
にんにくはすりおろすことで細胞が壊され、『アリシン』を多くとることができます。
クエン酸
疲労の原因となる乳酸の発生を抑え、疲労回復に優れた効果があります。
熱中症による脱水症状を改善するには水分だけでなく、ナトリウムなどのミネラルの摂取が必要です。
クエン酸はミネラルの吸収をサポートする働きも期待できるので、通常の水分補給にクエン酸が含まれているものを選ぶと、熱中症対策に有効です。
クエン酸を多く含む食材
梅干し(5g) レモン(2g)
グレープフルーツ(1.1g)
みかん(1.0g) オレンジ(0.8g)
(100㌘中、含有量の多い順)
他 食酢、黒酢など
1日のクエン酸摂取量の目安は2~5gで、運動する人は多めに摂取したほうがよいとされています。
クエン酸の酸味によって食欲増進にも繋がります。梅干しは塩分濃度が高いので1日に1個程度にしましょう。
その他、熱中症予防に効果的な食材
納豆
汗とともに失われてしまう『ビタミンB1』と『カリウム』を含んでいます。
カルシウム等の汗と一緒に流れてしまう『ミネラル』も補うことができるので、熱中症予防に効果的です。
飲料
水、麦茶などのノンカフェイン飲料を意識して摂取しましょう。
すでに脱水症状がある場合にはスポーツドリンクや経口補水液を飲みます。
ビール(アルコール類)やアイスコーヒー、ジュース(コーラ等のカフェインを含むもの)などで水分補給をするのはよくありません。
アルコールやカフェインは尿の量を増やし、摂取した量以上に水分を排出してしまいます。
またアルコールの飲み過ぎは二日酔いの原因となり、疲労が溜まりやすく熱中症になる危険性を高めるので注意しましょう。
熱中症予防食材を組み合わせた食生活、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。